状況確認と3回目の抗癌剤

 昨日、血液検査、尿検査、レントゲン、CTと一連の検査をやって、今日は朝から結果の確認と診察です。診察室に入って眼の前の画面を見ると、前回と今回のCT画面が。大きさは変わらず、見た目何か大きくなっているような?

投与前の画像(赤丸部分が骨転移再発した病巣)

下が今回の画像

ということで、恐る恐る、「どんな状況でしょう?」と尋ねると、「良い感じです!」との回答。マジか!と思って話を聴くと、
「前回に比べて今回のCTでは大きさは変わらないが白い部分が増えている。これは骨が石灰化しているもので、前回のCTの透明に見えている部分はがん細胞によって骨が溶けている状態。今回溶けている部分が減って白濁部が増えているのは石灰化してきており、癌細胞が減っていると考えられる。ランマークによって血液中のカルシウムが集められていることも影響している」
とのことで、治療効果が出ていそうということで一安心。

血液検査の結果も入院中から大幅に上がっていたDダイマーの数値もかなり下がっており、腫瘍の影響で上がっていたとすると落ち着いてきている。血栓や骨折などでも見られる増加数値であったが、骨が再生してきているのに合わせて数値が下がっているので良い傾向。

「この状態は、現在の治療方法が効いてきているという風に判断でき、特に今回はキイトルーダ単剤での治療でこれだけ改善がみられると、免疫が効いていると判断できる」とのことでした。「キイトルーダとほかの抗癌剤の併用だった場合は、どちらの影響で効果が出ているかわからなかったことになるが、今回免疫チェックポイント阻害薬単剤で効果が出ているという事は、免疫が強化されたことによる効果だと考えられる」という事だそうです。

「治療初期の確認で、この程度の効果が上がっている人は2年程度は亡くなることは無い」と言われましたが、どう解釈すればいいのでしょう?2年は生きられるけどその後は?ってこと。
「同じ効果の薬でオプジーボを使っている人で、8年たっても生きてる人もいるので、どれだけとは言えない。がん自体がなくなることは無いので、大きくなろうとする癌と退治しようとする免疫が拮抗して大きくもならず現状維持という状態が続いていると考えられる」
とのことで、なるほど。
キイトルーダは2年間の継続投与となっているので、とりあえず2年間続けて、一旦落ち着けばそれから先はその時点で考えるという事ですね。一旦投与をやめても免疫は半年ほどは続くらしく、加えて免疫に記憶効果があるので特定の癌細胞にはある程度免疫で対応できる可能性がある。病巣が拡大したり他に転移が見えた場合は追加で投与を行うことになるらしい。

ただ「免疫が効いているといことは、免疫が自己細胞にも攻撃してくることが考えられるので、よく出るのは甲状腺異常だが、最悪は心筋炎や脳症など大ごとになることがあり、注意深く観察を続ける必要がある」と思いっきり脅されましたが、とりあえずは今の治療法は合っているようで一安心です。

診察が終わって、ランマークの筋肉注射をやって、腫瘍センターで3コースめのキイトルーダ投与で1時間、薬局での処方薬待ちで45分、今日も4時間コースでした。